①防犯カメラの選び方
防犯カメラを設置する際にまず突き当たる壁が、カメラ選びです。防犯カメラには形状や機能、スペックなどさまざまなタイプが存在し、またカタログには画角やF値といった専門用語が並ぶため、初心者にとっては選びにくいもの。
設置目的や場所に適した防犯カメラを選ばないとオーバースペックになったり、反対に機能不足になったりというトラブルも起こり、十分な防犯効果が得られないので注意が必要です。防犯カメラの選び方については、下記でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
②防犯カメラの設置場所
次なる壁は防犯カメラの設置場所です。屋外用の防犯カメラを購入したものの、屋外のどこに設置すればより効果的なのか、という点に悩む人も少なくありません。一戸建てなら玄関、小売店舗ならレジまわりなど、防犯に効果的な場所はそれぞれ異なります。防犯カメラを設置する際には屋内や屋外という分け方だけでなく、そのなかでどこに設置するかを見極める必要があります。
③防犯カメラの設置方法や費用
防犯カメラを設置する方法や設置業者に依頼する際の費用についても、はじめての場合は難しいものでしょう。最近は個人で簡単に設置できる防犯カメラも増えていますが、玄関やベランダなど屋外に設置する場合は配線工事などが必要になり、一定の技術も必要ですし配線などの資材費用がかかります。
自分で取り付けたもののカメラ位置がおかしくなってしまった、配線トラブルが生じた、など失敗するケースもありますので、専門業者への依頼も含めて慎重に検討する方が得策でしょう。
PoEカメラとワイヤレスカメラの違い
■ PoEカメラ(有線接続)
- 電源と通信を1本のLANケーブルで供給できるカメラです(PoE=Power over Ethernet)。
- 配線は必要ですが、電源コンセントの近くに設置する必要がないため、屋外や高所などでも設置しやすい特徴があります。
- 有線接続なので 映像が安定しており、長時間録画や複数台同時監視に向いています。
- 大規模な監視システムや、安定性を重視するオフィス・店舗・工場などでよく利用されます。
■ ワイヤレスカメラ(無線接続)
- 電源は必要ですが、映像はWi-Fiで送信するタイプのカメラです。
- LANケーブルを敷設する必要がないため、配線工事が難しい環境や、賃貸住宅でも導入しやすいのがメリットです。
- ただし、Wi-Fiの電波状況に左右されるため、距離が長い場合や障害物が多い場合は通信が不安定になることがあります。
- 一般家庭や小規模店舗など、比較的設置台数が少ない環境に適しています。
✅ まとめ
- 安定性・長期利用重視 → PoEカメラ
- 手軽さ・工事不要重視 → ワイヤレスカメラ
防犯カメラ設置のポイント
■ 設置角度
- 侵入経路や出入口を正面から捉える角度が基本。
- 死角が出ないよう、やや斜めから広範囲を映すと効果的。
- PTZ(首振り)対応カメラなら、死角を減らすために回転範囲を調整。
■ 設置高さ
- 一般的には 地上から2.5~3.5m程度がおすすめ。
- 低すぎるといたずらや破壊されやすい。
- 高すぎると人物の顔が映りにくくなる。
- 車両や出入口など目的物に合わせて調整。
■ 設置環境
- 直射日光や逆光を避ける位置に設置(映像が白飛び・黒つぶれ防止)。
- 赤外線カメラの場合、窓ガラス越しに設置すると赤外線が反射して真っ白になるため注意。
- 屋外設置時は 防水規格(IP66以上推奨)のモデルを選び(弊社の商品説明もしくは仕様書をご参照ください。)、雨風の直撃を避ける庇の下などに設置。
- Wi-Fiカメラの場合は 電波環境(ルーターまでの距離・障害物)を考慮。
■ その他アドバイス
- 録画範囲を事前に確認:スマホアプリやモニターで映像を確認しながら調整。
- LEDライトや街灯の位置も考慮:夜間映像の明るさや赤外線の効果に影響。
- プライバシー配慮:隣家や公道を不必要に撮影しないよう注意。
防犯カメラの設置時に活用できる補助金や助成金
防犯カメラの設置にかかる費用については、自治体によっては補助金制度を設けている場合があります。主に商店街など地域団体を対象としていますが、中には個人が利用できる制度もあります。
たとえば、東京都の「防犯設備の整備に対する区市町村補助事業」では、商店街などが防犯カメラを設置する際に最大300万円まで補助されます。さらに荒川区では、区内に住民登録があり実際に居住している方を対象に、新規設置に限り上限2万円まで助成される制度があります。
このように補助内容は自治体ごとに異なりますので、詳細についてはお住まいの自治体の公式サイト等をご確認ください。

